仙台の「南京事件」不適切授業 抗議や問い合わせ131件
産経新聞 2014年10月4日 7時55分配信
仙台市の市立中学校で、日中戦争時に旧日本軍の南京占領下で起きたとされながら存否でも議論がある「南京事件」をめぐる不適切な授業が行われた問題で、市教委は3日、全国から131件の抗議や問い合わせがあったことを明らかにした。市議会9月定例会の決算等審査特別委員会で、菊地崇良市議(自民党・仙台)の質問に答えた。
131件は、「不適切授業」を伝える産経新聞(9月19日付)の報道後、今月1日までに寄せられた。関西地方など市外からの問い合わせもあり、主に授業内容や市教委への批判だったという。
市教委は産経新聞の報道を受け、同様の偏った授業の事例について市立小中学校全校長に調査を実施しており、その結果についても委員会で説明。公平性に欠ける授業が過去に行われた可能性が考えられる中学校が1校あることを明かした。ただ、授業内容については言及しなかった。市教委は今後も調査を続けるという。
「不適切授業」は7月に、市立中の男性教諭が「南京事件」について、真偽不明で残虐性を強調する資料を使って実施し、保護者からの抗議で発覚した。
問題をめぐっては下村博文文部科学相も、先月19日の閣議後会見で「学習指導要領に反する行為が行われたことは大変遺憾」と不快感を示していた。